死にたくなったら「Fly me to the disco ball」を聴け
やっほーみんな元気?私は元気じゃない!
この4月から公私ともに精神的にクる事が多すぎて、特に仕事は非常に環境が良くなく、
「おーっと!このままこの波に流されるとオラ社会的に死ぬゾ!!」
な感じなので、業務に加えてチームのために保身と根回しに走り回り日々ギリギリ。
こういう時って好きなものを摂取するのが一番良いってのはわかってるんですが、好きなもの摂取するのって結構心のカロリー使うよね。
特に私は情緒のジェットコースターに乗るタイプのおたくだから、好きなもの見たり聞いたりするのにすっごく体力必要で、魂はNEVERLAND*1とかEPCOTIA*2とかを求めてるけど、心の体力が伴わなくってさあ。見れないんよ。
「あ~会社行くの面倒くさ~~~電車とキッスしたくなるのわかる~~~」
と電車待ち列でぼんやり先頭車両眺めてる自分に気づいた時には、さすがにちょっとヤバみざわ~~でしたね~~~~。私は一応ギリギリでいつも生きていたくない人間なので、どうにかして浮上したいんですよねPON!PON!PON!!(カラ元気)
そんなときに決まって聴く曲があります。
それがこちら。
抜け殻で動けない情緒を、問答無用で宇宙にブン投げてくれる曲。
重力・加速・無重力、そして帰還。
4分16秒に詰め込まれた、ドラマティックな ” 聴く宇宙遊泳 ”。
とりあえず、まず聴いてみてほしい。
Ah ジャンプしようぜ baby
最っ高な Groovin' tonight
Ah ジャンプしよう空に 月光のルミネッセンス
歌詞では「Ah」となっていますが、実際は
「ッあ―――――――――――ッ!!!」
である。
キラキラしたイントロ直後、唐突に繰り出される「ッあ―――――――――――ッ!!!」が問答無用で首根っこ掴んで宇宙へと魂をブン投げてくれるのです。酒井雄二の肺活量はLE-2Aエンジンの出力よりデカい。
ここで感じる加速度とG。とてつもないスピードと、身体にかかる心地の良い負荷。抗えぬ打ち上げだが怖くはない、視線の先には空しかない。
ジャンプ for the moon 弾んでく
跳躍で重力を振り切る
空中で move ふわっと浮遊
バックフリップしよう to the disco ball
ぐんぐん上がる高度。加速が和らぎ身体が動かせるようになる。煌めきの球を目指しぐるん、と視界が回転する。
Follow me 踊りおどる頃に忘れてしまう
心にモロにくるリズムにこの身放り出すとともに!
この曲を聴いている今のわたしのきもち。心地よい浮遊感に身を委ねる。
Ah ジャンプしようぜ baby
ダンスフロア踏み蹴って
Ah ジャンプしようさらに
頂点で do it again
踏み蹴りたいのは職場のフロアですね(急に現実味)
さらにジャンプしたいのはお給料ですね(切実な問題)
ステップ踏んでる 1 and 2
衛星軌道まで上昇中
上空でboost 中継する
人類にとっての giant leap
もうこの高さまで来たらこの身を縛るものは何もない。宇宙に漂えた、それはしがらみから抜け出す術を見つけられた、私にとっての大きな1歩。
この地球はもう ぼくらにとっては
重力が強すぎるかな
こんな重たい 身体を脱ぎ捨て
無限の宇宙で 自由に踊りたい
そんな優しい声でこんな事歌われたら泣いてまうやろ…
誰もが囚われている疎ましさを、こんなに、こんなに爽やかに美しく昇華できるなんて。
星たちの dew めくるめく
輝きの中心に浮かぶ
完璧なる 鏡面の球
ねえ飛んでこう to the silver moon
星空ってこんな瑞々しかったのか。飛んでいくというかもう吸い込まれている。そのすべすべとした煌めきにもうすぐ触れそう。
C'est la vie まわりまわる光がキラリ届き
高鳴りだし輝き増し重なり空に浮かび上がり!
Ah ジャンプしようぜ baby
最っ高な Groovin' tonight
Ah ジャンプしよう空に 月光のルミネッセンス
Ah ジャンプしようぜ baby
ダンスフロア踏み蹴って
Ah ジャンプしようさらに
頂点で do it again
C'est la vie、そう、人生ってキラキラしてるものだよね。
素敵な音楽、おいしいごはん、かわいい推し、そんな光に囲まれているんだった。影を踏み蹴って光のほうへ進んで行きたい。
アウトロでふわりふわりと高度を下げ、柔らかに着地する。優しく地上へ返されこの曲は終わる。静寂とともに、驚くほど軽くなった身体に気付く。
なーーーんにも考えずに聴くだけでも上記のすごい情報量、でも頭が自然とカラっぽになって、目の前には一面の煌めき。電車でできるシャバアーサナ。いったい今まで何度この曲に命を救われたか。この曲でリセットできなければ、今ごろ私は潰れていた。
少し理性の戻った頭でもう一度聞いてみると、作り込みに気が付ける。
全編を支える ” ドゥワシャドゥワシャ ” というサイドチェンジの効いたEDMサウンドに、口を合わせ 音を合わせ ニュアンスを合わせ、歌いつながれる匠の技。
情景をまざまざと見せつける絵画的なリリック、緻密に計算された韻。
特にするすると身体を引っ張り上げる
Follow me 踊りおどる頃に忘れてしまう
心にモロにくるリズムにこの身放り出すとともに!
C'est la vie まわりまわる光がキラリ届き
高鳴りだし輝き増し重なり空に浮かび上がり!
は天才的な韻踏み。かつ鬼のような譜割り。これを5人ですべてを合わせ歌う。これをサラっとできるの、たぶん今日本でゴスしかいない。
他の部分も心地よく心地よく心地よく、とにかく心地よく韻が踏まれていて、何の不安もなく全てを委ねられる。
ゴスの宇宙ソングは「星屑の街」*3や「宇宙へ 〜Reach for the sky〜」*4も大好きで、どちらも心のモルヒネソングとして愛聴していますが、それらすら情緒が追い付かないくらい疲弊したときは、この「Fly me to the disco ball」でとにかく頭を宇宙へ飛ばします。重力と加速を味わって、衛星に手を振って、星たちの雫を味見して、ミラーボールに触れて、ふわりと地球に降り立つの。皆さんついて来れていますか?今私は音楽による宇宙遊泳の話をしています、嘘は一つも書いていません。今まで音楽でGを感じたことがあるか?感じられるんだ。それが「Fly me to the disco ball」なんだ。
夏休み明けとか、決算月とか、推しグループの新曲が来ないとか、推しのライブ日程と自分のスケジュールが合わないとか、やっぱハンバーグじゃなくてオムライス頼めばよかったとか、巷で話題の食パンが今日も売り切れだったとか、タピオカの芯が残ってて硬かったとか、色々しんどい事が目白押しの地球ですが、そんなときは聞いてみませんか、「Fly me to the disco ball」を。配信ならワンコインくらいだし。小銭で宇宙行けるとかコスパすごすぎじゃん、実質タダ、むしろキャッシュバック。聴いた方がいいよ今すぐ、マジで。
ゴスペラーズは命の恩人、感謝永遠に~~かーみーさーまーー!!