初めてPerfumeのコンサートに行った日
お題お借りします。
「初めてNEWSのコンサートに行った日」は来週なので、まずは「初めてPerfumeのコンサートに行った日」について書かせてください。
2009年5月10日
Perfume『ディスコ!ディスコ!ディスコ!』@代々木第一体育館
▽きっかけ
2008年、私はバンギャをやっていた。生演奏万歳!カッコイイ退廃的な音楽万歳!hydeは天使!と主にラルクを追っかけまわすためにバイトに明け暮れる大学生。
そんな私がラルク目当てで録画していたポップジャム。そこで「ポリリズム」を披露していたのがPerfumeとの出会いだった。なんだか気になる。女子アイドルなんて眼中になかったのに、ものすごく気になる。繰り返し見た。お目当てのラルクよりもずっと何度も繰り返し見ていた。そして発売されていたアルバム「GAME」を聴き夢中になってネットで過去映像を漁り、道夏大陸で彼女らのシンデレラストーリーを知って転がるようにファンクラブへ入会。初の武道館公演はもう到底間に合うタイミングではなかったため、早くアルバムを!次のツアーを!と渇望していたところに舞い込んできた『ディスコ!ディスコ!ディスコ!』開催のお知らせ。この機を逃してなるものか行くしかあるめぇよ!と勇み足で上京した。
▽開演前
驚いた。男ばっかり!男ばっかりだとは知ってたけどそれでも驚いた!ラルクの会場は男女比2:8くらいだったのに対し、当時のPerfumeは男女比9:1。今でこそ男女比半々のPerfumeですが、当時はまだまだ男社会。「女子トイレに並ばず入れるってマジかよイェッフー!!!」と開演前やたら一人で興奮していました。*1
ラルクだと開演前はおとなしく特にコールが起きることもなく、ほんっと直前の直前にメンバーの名前を叫ぶ声がパラパラ聞こえるくらいでしたが、やはり男社会、女子ドル文化、すごかった。ざわつく会場、ほぼ全員がのんびり座っていた中すっくと立ち上がる漢ひとり・・・
「(スウゥ…)あーーーーーーちゃーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!」
何だ今の!すげぇデカい声出たぞ?!
しかしその声を皮切りに
「のっちーーー!!」
「ゆかちゃーーーーん!!」
「あーーーーーーーちゃーーーーーん!!」*2
と皆思い思いに名前を叫んでいく。
開演15分前、スポンサー:PinoのCMが流れればもう会場は総立ちでライブ本番さながらの盛り上がり。そこからはもう鳴りやまない手拍子と歓声の渦。暗転してからやっと立ち上がるラルクの現場に慣れ切っていた私にとって、その熱量はかなり衝撃的だった。
▽開演
この公演は、妙にハテナが漂う公演だった。私だけではなく、会場全体が。
勿論、楽曲やパフォーマンスは完璧だったし超楽しかった。この公演が完パケで円盤化されていないのが本当に惜しいくらい。
しかし元々女子ドルおたくだけではなくクラブミュージック愛好家も流れ込んでいた客層に加え、今ノリにノっているPerfumeをとにかく見てみたい!そんな私と同じ様なイチゲンさんも多かったため、MIXを打つ人はいるわ、クラブ出身パリピ族みたいなイケイケに踊る兄ちゃんもいるわ、どうしていいかわからず地蔵のように立ち尽くす人もいるわ、なかなかカオスな客席にお互いがお互いの存在に戸惑っていた。
そして戸惑っていたのは観客だけではない、Perfume本人もそう。
アルバム「GAME」、シングル「love the world」でオリコン一位を獲得し、初の武道館ワンマンライブ2daysを開催、その勢いのままシングル「Dream Fighter」「ワンルーム・ディスコ」をリリース。そしていきなりの『ディスコ!×3』の開催。なぜこのタイミングで?なぜ代々木で?これは一体何を掲げたライブなんだ??
今までの歴史を総浚いし、感謝を伝えたライブなら武道館でもうやった。新規獲得のためのライブは大型フェスでやった。ならばこの代々木は何なんだ?シングルを連想させるタイトルは掲げたものの、何をメインテーマに据えたらいいのか?その戸惑いは、「うちら"ディスコディスコ ワンルームディスコ"て言ってるだけなのにねぇ…」という何とも言えぬあ~ちゃんの迷言にもにじみ出ていた。
思えば当時、戸惑いつつも、GAMEの時点で「もう戻れない」と覚悟を決めていたのっちや冷静に状況を受け止めていたかしゆかに対し、一番揺れていたのはあ~ちゃんであったと思う。誰よりも真面目で努力家で「努力すれば夢は叶う」とひたむきにPerfumeを信じ歩み続けていたあ~ちゃん。いつも前向きな言葉で夢を語りPerfumeを形作ってきたあ~ちゃん。苦労を重ね光が当たり水面に浮上したその時、夢が叶い始めたその世界と自分の言葉ひとつひとつの重さと責任を改めて受け止め直し、そしてその言葉が自分の意図した通りに伝わらないことに戸惑い怯えていたように思う。*3今でこそ世界レベルの目標を掲げチームを引っ張り上げる力を持つ彼女だが、あの時はまだ息を始めたばかりのアイドルだった。
MCで紡がれるあ~ちゃんの言葉、それを支えるかしゆか・のっちの姿は凄まじい緊張感を放っていたけれど、それと同時にとても強く美しかった。自分と一つしか歳の違わない女の子が、こんなにたくさんの観客の前で、たくさんの人の期待を背負って立っている。その姿に、カワイイ!大好き!という感情に尊敬の念が加わった。就職を決めたものの、漠然とした未来しか描けていなかった私には、あの日の3人の姿は眩しく、そしてとても羨ましかった。彼女たちの行く道を見つめれば、私も少自分の足で歩くという覚悟を決められるのではないだろうか。アリーナの一番後ろのブロックから 遠い遠いステージのはずなのにとても大きく見えた彼女たちを見て手が震えた。この日の3人の姿とミラーボールの輝きは、たぶん一生忘れられないと思う。
▽その後
そんなこんなで、Perfumeとともに8年間歩んできました。「ポリ新参」と呼ばれて8年、もう8年か…。
この8年で、世間からはすっかりアーティストと呼ばれるようになり*4、ワールドツアーを精力的にこなすようになったPerfume。ビッグになった彼女らですが、遠くに行ったなんて感覚は全くなく、今も変わらず強く美しい背中を見せてくれています。
この8年で私は上京して社会人になって結婚をして親になって、Perfumeに比べたらまーぁ平々凡々とした人生を送っているけれど、第一線で活躍する彼女たちを見るたび背筋を伸ばし、前を向く力を貰い続けています。
そして!ぐるんぐるん以来久しぶりに!Perfumeの現場に!入ります!!しかも!NEWS東京ドームの翌週に!なんて幸せな6月なんだ!!!なんか今回のツアーもエラいことになってるらしいので楽しみです!!!ところでPerfumeパン*5はIH対応ですか?!たぶん非対応だね?!困ったなうちオール電化だよ?でも買うの!可愛いから!大好きだから!!!