マカロニ。

おたく魂をぐつぐつ煮込んで

特撮は、道徳だ -ハイヒロが提示する”私”のありかた-

人は生まれて父母祖父母そのほかの「アバババババ~」を聴き聴覚を養い、「いないないばぁ!」で歌って踊るという概念を受け取り、「おかあさんといっしょ」で物語を知る。

 

その次に相見えるのは何か。

 

そう、ニチアサである。

 

ニチアサキッズタイム、つまりはキッズのための特撮・アニメ番組が放送される日曜朝の時間帯を指す。歌と踊りと物語を知った幼子は、ニチアサで社会と道徳を学ぶフェーズへと入るのだ。

 

善と悪、正義とは何か。

スーパー戦隊仮面ライダープリキュアたちの戦いの姿を通して、社会の中の善悪を学ぶ。

 

しかしニチアサが発信するのはそれだけではない。

これから社会という理不尽な大海に放り出される子供たちにむけて、より良く生きるための倫理道徳をも説いている。

 

道徳であれば、しまじろうもそれを生業とするコンテンツである。しかしわざわざこのニチアサをフィーチャーするのは、ニチアサの道徳は「常に更新され、新たなスタンダードを発信し続けている」ところにある。親では成し遂げられない、メディアだからこそできる教育である。

 

好きなことは好きだと主張していいこと、何にだってなれるということ、賞味期限の切れた芋ようかんを食べてはいけないこと、大切なものを取り戻すために犠牲はいとわなくてもやはり隣には君がいてほしいこと、クリスマスにはシャケを食え、場面によりペルソナを使い分けることは決して悪手ではないこと、特別な力を持つからといって奉仕を強要されるいわれはないこと…

導く立場であるが、あくまで前時代の人間である親では気づくことのできない最新の「道徳」を教えてくれるもの、それがニチアサなのである。

 

 

現在絶賛放送中の「ザ・ハイスクールヒーローズ」(以下「ハイヒロ」)もまた、日曜朝の放送ではないものの、立派な道徳を説くニチアサイズムを継承する特撮番組。

www.tv-asahi.co.jp

 

主演にジャニーズJr.の 少年を据え、シナリオにゴレンジャーを絡めるという、ジェイ・ストーム東映&テレ朝が本気で挑む、スーパー戦隊正史には組み込まれない亜流戦隊ではあるものの、ニチアサの血をしっかり受け継いだ立派な特撮番組である。

1時間という長尺*1でしっかりと描くドラマ部分も丁寧に作られ、 少年ファンの若年層、往年の特ヲタどちらにも響く道徳を織り込んでいる。

 

「自分の招いた結果には自分で落とし前をつける」、1話はじめ各色ヒーローが覚醒するくだり。

「それが愛ゆえだとしても、自己の不誠実を他人のせいにしてはいけない」ため張り手を食らう2話。

「プライドは大事だが、生きていくために皆プライドを捨てる。いつか捨ててもいいが今ではない」3話。

「負けたら悲しい、でも悲しみを知ると人は優しくなれる」5話。

 

上記だけでも大人の階段を上る渦中にある若者、そして酸いも甘いも嚙み分けた大人が改めて振り返るべき道徳であるが、このハイヒロの道徳性が一番光ったのは、性自認と身体的性に違和感を覚えるトランスジェンダーを抱える桜井一嘉(いちか)が、モモヒーローへと覚醒する第4話。

 

ここからは、第4話で我々が学ぶべき道徳をとり上げてゆく。

 

 

無知、知識、想像力

世の中には色々な人がいる。

一嘉の父

「何バカなこと言ってんだ、

 (赤が欲しいといった一嘉に黒いランドセルを背負わせて)

 ほら、男の子らしくて非常によろしい」

大成*2

「あーあ、一嘉が女だったらよかったのになあ。」

モモレンジャーは女性なんだ。だからハイスクールヒーローズもそうあるべきだ」

雄亮*3

(上記セリフで一嘉が顔を曇らせ、立ち去ったのを見て)

「…大成、ちょっと黙ってろ、余計な事するな。」

(大成に「俺の何が悪かった?」と問われ)

「俺もはっきりとはわからない、イラついて悪かった。」

トランスジェンダーという言葉にほとんどなじみがないであろう、厳格な父の言葉。

知識としては把握していても、ゴレンジャーの法則と固定観点にとらわれ、身近な存在として認識していない大成。

大成よりは多少一嘉の機微に聡いが、本質まではたどり着けていない雄亮。

世の中には色々な人がいる。

多様性の定義が日々変化していく世の中で、自分のカテゴライズすらますます難しくなっていく。そんな中で他者を理解するのは、もっと難しい。

 

他者は己の柵の外にいる

一嘉は「これ以上みんなに嘘はつけない…まずはお母さんにカミングアウトする…!」と、自身がトランスジェンダーであることを母親に打ち明けようとする。

 

一嘉「お母さん、話があるんだけど…」

母 「うん、何?」

一嘉「‥‥‥‥。」

母 「彼女でもできた?」

一嘉「ちがうよ」

母 「じゃあ何?‥‥いいこと?」

一嘉「びっくりさせちゃったら、ごめんね」

母 「なんか悪いことでもしたの?」

一嘉「してないよ」

母 「いじめられてるの?」

一嘉「ううん」

母 「‥‥(ため息)」

一嘉「実は‥‥」

父 「ただいま!」

母 「はあい、おかえりなさい!(席を立って父を出迎える)

(一嘉、父を一瞥しランドセルの回想)

母 「一嘉、話ってなに?」

一嘉「あっうん、なんでもない。ごちそうさま(笑顔を作るが食卓を離れる)

 

金指君の繊細な演技も相まって、劇中もっとも胸がヒリヒリする場面。

 

一嘉はきっと、一番の味方になってくれるであろうとカミングアウトの相手として母を選んだんだろう。母も母として一嘉が大切で、期待をしていて、何かを打ち明けようとする一嘉のために展開を予想し言葉にする。

良いことなのか?の問いかけに「びっくりさせたらごめんね」と返され、今度は悪いことなのかと問う。息子に対する心配と、自衛のために。

一方、一嘉は提示される展開に落胆する。「彼女でもできた?」「いじめられてるの?」の問いに対しては露骨に嫌悪感を滲ませる。

自分の予想をことごとく否定し、なかなか話し始めない一嘉から目線をはずし、ため息をつく母。あげく、帰宅した父を優先し一嘉の話を一方的に中断する。一嘉の前には厳格な父、そして苦い記憶。とてもカミングアウトなどできない状況となってしまった。

 

母の想いもわかる。わかるけれど、よかれと思っての配慮が適切なものではなかったら大事な子の心のうちを受け止めることも叶わない。

トランスジェンダーのカミングアウトに限ったことではない。他人からは小さな悩みに見えたとしても、その重さは悩みを持つその人だけのものだ。他人が決めつけてはいけない。自分の既知の柵の中で、他者の悩みをラベリングはできない。できるだけまっさらな状態で相手と向き合わなけれなならないと痛感したシーンだった。

 

アップデート、ともに居るということ

強敵・日輪魔人に苦戦する4人の前に、一嘉が駆けつける。

一嘉「モモになりたいです!もう我慢したくありません!」

一嘉「私、モモになっていいですか?!モモが、私でもいいですか?!」

大成「‥‥‥‥俺は、どうしようもないバカだ!こんなに近くに最高のモモヒーローがいたなんて!」

大成「一嘉、俺を見ろ!ヒーローつってもすげぇバカだし、ドジだし…でも、ヒーローがこうじゃなきゃいけないなんてない!俺たちは何者でもないし、なんにでもなれる!」

固定概念にとらわれていたことに気づき、己を省みて、価値観をアップデートした瞬間。

雄亮「こっちへ来いよ、一嘉!」

直哉*4「一嘉!」

一嘉「私がモモでいいんですか?」

龍平*5「それを決めるのはお前だ、一嘉!」

大成「俺たちに本当のお前を見せてくれ、お前の痛みも喜びも、俺たちはともに感じたい!」

一嘉の意思を尊重し、”一嘉の選択した姿”とともにあろうと呼びかける仲間たち。

 

解放、そして覚醒

一嘉「私は、誰のせいでもなく、誰のためでもなく、自分のために自分を解放する!…これが、本当の私!」

自分のために本当の自分を解放する。これは従来の他の作品でも取り上げられてきた。

しかし一嘉はその前に「誰のせいでもなく」と叫ぶ。

 

誰のせいでもない。

親が自身をトランスジェンダーに産んだのではない。親が厳格だったからではない。周りが古い価値観だったからではない。周りの配慮がなかったからじゃない。誰の、誰のせいでもない。

これは”私”の話。”私”が”私”としてここに存在するから、解放するのだ。

 

一嘉「人間はたくさんいます、世界は広いんです。9割に嫌われても残り1割が味方ならいいじゃないですか。先生である前に、あなたは自由な一人の人間です。」

 

丁寧な作劇

今作はLGBTの専門家の監修を受けながら*6、丁寧に一嘉とその周囲を描写している。

一嘉

「今、不思議な気分なんだ。感じたことのない解放感に包まれてる。」

「モモになった瞬間、本当の自分を大声で叫ぶことができたような、運命に逆らうことができたような、そんな気分になった。」

「モモヒーロー…怖かったけど、気持ちよかった」

抑圧されていた感情と罪悪感の放出、カミングアウトの際の解放感というものは凄まじいものだと聞く。アナ雪の「LET IT GO」が欧米のLGBTQ界隈に猛烈な勢いで刺さったというのも、あの曲の解放感と自身の経験がリンクしたからともいわれている。

 

まれに、「LGBTQのカミングアウトは我々に配慮をしろということか!」と拒否反応を示す人もいる。

でも私は、きっとそうじゃなくて、一嘉のように「私は私なんです」と言いたいだけであって、認めてほしいだけなのだろうと上記のセリフから受け取った。「無類のオムライス好きだと思われてるけど、私は本当はハンバーグ党なんです」、と打ち明けることと大差ない。ヒーローたちは熱く熱く一嘉を迎え入れたけれど、「そうか、そういう人なんだな」と自分の先入観と異なる他者が一人増えた、くらいの感覚で受け止められる世の中になったら、きっともっとみんな優しくなれると思う。

 

特撮は、道徳だ

時代によって、身に着けるべき道徳は変わる。時代どころか日々変化する。価値観のアップデートができないままだと時代に取り残されるし、自分も他人も生きづらくなってしまう。だから私たちはいくつになっても特撮を通して道徳に触れるのだ。子供も大人も老人もともに最新の価値観に触れ、考え、自分なりの答えを出していく。なんて素敵なコンテンツであろうか。

今回とくに 少年を主演に据えたことで、特撮に触れる機会のなかった若い女性にもアプローチができた。これからの時代を生き抜く若者に、一嘉の言葉が自然と染み込んでいくのを目の当たりにして、いち特撮好きとして非常に感慨深い夏の夜であった。

 

そんな、良作ザ・ハイスクールヒーローズも早くも次が最終回!

嘘だろ?!なんでだよ!一年やれよ!!せめて劇場版はあるんだろうな?!と血の涙を流しているおたくは私以外にもたくさんいるよな・・・要望出そうぜ・・・

 

とにかくハイヒロ道徳を未履修のやつは今すぐTELASA*7で履修だ!!!今なら間に合うぞ、といやっ!!!

www.telasa.jp

 

 

 

*1:通常ニチアサもこのドラマ枠も30分、ハイヒロは特別に1h

*2:本作のレッド、5人目のモモヒーローを探す際のセリフ

*3:本作のブルー、頭脳派、1話でアオヒーローに覚醒

*4:本作のグリーン、2話でミドヒーローに覚醒

*5:本作のイエロー、3話でキヒーローに覚醒

*6:この夏一番熱い!ジャニーズJr. 美 少年主演の“本気の特撮ドラマ”「ザ・ハイスクール ヒーローズ」スタッフ座談会 - 映画ナタリー 特集・インタビュー

*7:初回登録なら15日間無料!

「女ME」によせて

エリア51演劇公演、原案:アントン・チェーホフ、作・演出:神保治暉の「女ME」を配信で見ました。

 

www.area51map.net

 

かもめは知ってた、知ってたのに見終わったあとものすごいクソデカ感情を食らってしまい、もう今日はずっと「女ME」のことばっかり考えてる。この抱えておくにはあまりに大きな初期衝動をここに吐き出しておく。

 

※IGTVでの配信1回ぽっきり、台本もnoteも読めてないので引用するセリフ・解釈に誤りがあるかもしれませんが、ご容赦を。

※以下、「女ME」役名/原案役名/役者名(敬称略)にて記載。

 

 言葉、それは人そのもの

イク/アルカージナ/土屋いくみ

「母親である前に、ひとりの人間よ!」

みんな大好き”強い女”。

女優として身を立て、息子を育て、実績を残し、世間を騒がす。

皆のあこがれの強い女性。

強い彼女だからこそ、息子のカドタにも同じ業界人として”対等”もしくは”先輩”として接している。それも彼女の愛情表現*1であったことは間違いないのだが、悲しいかな”子宮に戻りたい”カドタが求めていたそれとは異なっていた。

たいしたことない自傷行為のあとをかいがいしく手当したり、「ママのこと好き」という言葉にデレてみたり、出産ビデオをスマホに保存して息子誕生の瞬間を見返したり、彼女にも絡みつく”母親”は確かに存在した。でも冒頭の引用セリフのように、「母である前に一人の人間」である彼女は、カドタの子宮回帰を許すことはなかった。それが息子の死の間際でも。

 

アキエ/ポリーナ/植木広子

「あたしはあたしを生きたいだけなの」

 普通の主婦。繰り返す閉塞的な日々、今が自分にとって最適な状況でないことだけは自覚している。抜け出したい、でもどうすればいいかわからない。自分では動けない、だから他者に縋る。

登場人物のなかで、いちばん「ふつう」に見える。

引用したこのセリフは至言。誰だってそうだ。誰だって自分を自分として生きていきたいだけ。でもその方法がわからない。

本作の一つの解、「忍耐」という意味では一番ズバ抜けた才を持つのは彼女かもしれない。変わらない日常に身を置き、夫ではない男の子を産み、関係を続け、炎に巻かれた夫の死を不倫相手に縋りながらなく。強かな、普通の、女。

 

マエザワ/ドールン/ボブ鈴木

青春だなあ。 

 自分が可愛くて、ズルい大人。カドタの葛藤を「青春」の一言で片づけられちゃうくらいに酸いも甘いも見てきていて、他者と自己の線引きが一番しっかりしてて、他者からの干渉を避けることで自分を守る。

でもそのくせ、カドタの失敗した戯曲を「ヤバい!エモい!スーパースター!」なんて軽薄な言葉で称賛したり、

「運命は変えられますから」 

 とアキエに水素水をぶっかけたりして他者に干渉しようとする。

「人の使命が次の世代に何かを残すことなら、俺は…」

アキエとの娘を自分の実子であると公にできないうしろめたさ、ミシマやカドタ、イクやノゾミのように、何かを残すということができない己のコンプレックス*2を、怪宗教をはじめとした他者への干渉で打ち消そうとしているのかもしれない。運命を変えられることを、信じて。

 

コモリ/メドヴェージェンコ/福田周平

彼が自分・他人を測るものさしはお金や名声。自己評価がすっごく低くて、気持ち悪いことしちゃうくらいにユノが好き。

前時代的で、面倒くさくて、でもチャーミングで憎めない。

彼についてはおそらく、前々作「家KA」、前作「喪MO」で多くの事が語られたのだろう、「女ME」ではあまり深くは掘り下げられない。しかし、

「…待ってます。」

ユノに向けられたこの一言で、全身に鳥肌が立った。

彼を知るために、「家KA」と「喪MO」が見たい。

 

ミシマ/トリゴーリン/原 雄次郎

「俺には自分の意思が無い。愚図で軟弱でいつも人の言いなり。

 こんなんじゃ、誰かを守ってやることなんで出来るわけがない。

 俺は守ってくれる人から離れちゃいけないんだ。」 

売れっ子作家として「書く苦しみ」にさいなまれ、自分の作品を好きになれない、常に暗中模索。でも目に映る美しいものに手をださずにはいられない無邪気さ。ノゾミのことはさっさと捨てたくせに、ずっとイクのそばにいたのは自分の愚図さを自覚したことと、その無邪気さからイクに子宮回帰を許されたからだ。 

ミシマは無邪気にクズだ。

魅力的なものはすぐつまみ食いする。飽きたら捨てる。カモメのはく製、すなわちノゾミにときめいたあの瞬間のことだってこれっぽちも覚えてない。最低だ。

でも彼には忍耐の才がある。自らを渡り鳥であると自認し、居場所を探すことができる。だからノゾミも彼を愛した。愛してしまった。 

カドタ/トレープレフ/門田宗大

「ねえ俺を見て!俺を見てよ!」 

自己肯定感に背反する自身のアウトプット。

やりたい事と需要と才能の不一致。

ミシマに奪われた母と恋人。

もう終わり、もう終わりだ……世間にウケる、”新しいっぽいこと”をいくら書いても承認欲求は満たされない。彼が求めるのは母の子宮で光を見ることだ。

「向き合おうよ!会話!キャッチボール!」

向き合ってカドタがしたかったことは、自分を見てもらうこと。ノゾミに見てもらえればそれでよかった。

 

最期、彼は彼の言葉に火をつける。言葉は、人そのもの。

原作のピストル自殺よりも、自身に火を放つ本作のほうが何倍もむごい。

「言葉、言葉、言葉…書けば書くほど、悲しくなる」

 

ノゾミ/ニーナ/高田 歩

「気持ちに塗る薬は気持ちしかない。」 

「才能は死の前では無力、生き続けることが一番の才能なんだ」 

 自分で、自分の選択肢を削って削って削って、過去の自分を正当化するために生きる。

「カドタくんといると安心する、でも愛してるのはミシマなの」

愛してるのはミシマなの。愛してるのはミシマなの?愛してるのは、愛したいのは、ミシマを愛した過去の自分?

 

「みんな違う言葉で話すんだよ!もう疲れた、私を振り回さないで」

可能性を削って、他者とのコミュニケーションを削って、これでいい、これを選んだから、だから耐えるんだ、忍耐こそが才能なんだ。

 

自身の言葉に火をつけカドタを屠ったのはカドタ自身。

でもノゾミがカドタを蹴り飛ばしたあの時に、カドタの死は決まってしまった。「サヨナラまで2cm」、引き金をひいてしまったのはノゾミだ。

それをも気にすることなく、過去の自分の背中を押しに行く。それでいいんだ、いいんだよ、と。

 「愛してる、違いも含めて全部。わたし、燃え尽きるまで生きなくちゃ」

 

少女/原作登場せず/山崎まりあ

「あの人を救いに。」 

 ストーリーテラーとされる”少女”。

「家KA」「喪MO」を見ていないので、過去作の彼女の立ち位置がわからないけれど、私には少女が”観測者”に見えた。

 

少女はたびたびノゾミに干渉する。

「記憶は変わらない。でも意味を変えることはできる。」 

 しかし少女の尽力むなしく、ノゾミはカドタを突き放す。

 「逃げないで!あなたの物語なんだよ!

 救う命があると分かってて、どうして目を背けようとするの!」

これまでの淡々とした口調とは打って変わった、懇願にも似た悲痛な叫び。

そう、あくまでこれはノゾミの物語。

観測者として干渉できるのはわずか、木槌を振り下ろせるのはノゾミだけ。

「そうか、あの子が救えるのは他人じゃなく自分。

 …過去の自分を救って、シーンを渡っていたんだね」

「家KA」「喪MO」の世界線で彼女は何を見てきたのだろう。

「女ME」の世界線に何を賭けてきたのだろう。

 

飲み物=人は摂取するものでできている

本作は”飲み物”が重要なファクターになっている。

まだまだ子供のノゾミとカドタが飲むアイスミルク。

理想の大人が投影されたミシマが飲むブレンドコーヒー。

混ざりあうミルクとコーヒー。

”社会適合者”たちが飲む地酒・ビール・甘酒。そこにカドタは加わらない。

 

イクがカドタに要求した水。

ノゾミがカドタに要求した水。

カドタがノゾミに手渡したのは、緑茶だった。

 

ノゾミとイクで揺れるミシマは、二人をそれぞれシャンパンと赤ワインに例える。

アイスミルクを飲むノゾミが、ミシマにはシュワシュワのシャンパンに見えるのだ。

そしてシャンパンと赤ワインをそれぞれ「飲んでみる」。

このシーン、めちゃくちゃ気持ち悪くて最高だった。

 

女と男

「男とか女とか、子供とか大人とか、そういう名札がないと言葉が喋れないの?」

「あたしはあたしを生きたいだけなの」

「母親である前に、ひとりの人間よ!」

本作の女性は、とても”強い”発言をする。

 

一方、

「女性は強いなあ」

「金を稼ぐのは父親、愛情は母親でしょう。」

本作の男性陣は非常に前時代的なセリフを発する。

 

これは女のほうが意識が高いとか、進んでるとかいうことではなく、男性にも強い呪いがかかっている、ということだと感じた。

 

からまる光とロープ

脚本も演技も凄くよかったのに加え、演出とロープアートもとても良かった!

光の演出ひとつで部屋が、場所が、時間が、時代が一瞬で変わる。

中央の子宮をかたどったであろうロープアート、絡まりあう布とロープ、地続きで絡まってでも広がりのある空間がとても素敵。現場でも見たかったなあ。ひごろ日光とLEDくらいしか浴びない生活なので、直にあの照明をあびて湖のほとりに連れて行ってほしいな。

 

 

蛇足。

これは私が勝手に点を線にしてしまってるだけなんですけど‥‥

「かもめ」を3文字に分解してるところとか、

「向いてる向いてないじゃない、やるかやらないか」

「愛するということは、同じ方向を向くということなんだよ!サンテクジュペリ!」

「探すね。どうせ灰になるなら、そこがたとえ私ひとり生きる荒野だったとしても、

 …そこにあなたがいなかったとしても。」

ちりばめられたワードに、どこか一緒に駆け抜けたNEWSの臭いがするような気がして、なんか同じ釜の飯よりもっと原始的な…なんだろう、「同じ土食ってきたよな、俺たち!」みたいなものを勝手に感じてしまいました。

私がステージから受け取っていたもの、彼がステージで感じていたもの、それがこんな形で新たに世にアウトプットされる、なんか、感慨深くなってしまった。私はいつも受け取るばかりだな。NEWSも、はるはるも、すごいな。

 

 

「女ME」、本当に凄くて、一日ずっと「女ME」の事ばかり考えてた。前2作も見たいな。アーカイブあるんだっけな、調べてみよう。

 

そして冬には劇場公演もあるとのこと!!

かもめがどんな旅をするのか、ぜったいにぜったいに見届けるぞ!!!

 

*1:演劇に対しても、息子に対しても

*2:獣医という立派な仕事をしてるにも関わらず

この先は荒野か それとも希望の園か ー4つの旅の果てに―

お題「NEWS LIVE TOUR 2020 “STORY“ ー私のSTORY、私とSTORYー」

 

旅をした。

 

最初は夢の国の旅。

エントランスのスモークの甘い香り、歯車の駆動音。

急く気持ちを悟ったかのように踊る妖精。

登場曲の間奏で私たちを「愛」と呼んでくれた。

石を投げられ続けた外の世界とは180度異なる、力強いファンタジーの世界。

そして確信した歌の力は、私たちの武器となってゆく。

終わらない旅のはじまり、NEVERLAND。

 

2つ目は宇宙の旅。

そこにはたしかに宇宙船があった。

ENCOREでは本当に空を飛んだ。

無重力だって、宇宙人だって、この旅では珍しいことではなく当たり前にそこに存在した。

時空が歪んだ。危機に陥れば仲間の手を握った。

声を合わせて叫ぶ。

「HAPPY ENDING!!!!」

宇宙船も、クルーもいつでも私たちを待っている。

ファンタジーが体験として刻まれる旅、EPCOTIA。

 

3つ目の旅は仮想空間。

ひとつめとふたつめの旅は本当に体験したものなのか?

意図的にちりばめられたかけら達をあつめ、謎めいた仮想空間への興味はふくらんでゆく。

その旅ではなんでもできた。

空飛ぶ船、幻想的な月夜、バワリーで育つドラゴン。

様々なステージを動物の美しさをまとう彼らは跳び回る。

そう、彼らとともに進めばなんでもできるのだ。

果てない可能性を信じた、WPRLDISTA。

 

4つ目の旅は、圧倒的リアル。

曰く、ステージと客席の距離は穏やかに愛を交換できる距離感である、と。

その対岸にいる彼らの、ステージに立つものとしてのリアル。

起きたことをなかったことにせず物語に組み込んだリアル。

歌を歌えずとも、手をいっぱいに伸ばして心を表現する私のてのひらの光。

先の3つの旅の”はざま”を縫うように飛ぶドラゴン。

繋ぎ合わされた三角形の愛をまとい、歌い踊る彼らの、いまの”リアル”がそこにあった。

すべての現実をあたたかく受け入れた無防備なリアル、STORY。

 

 

「完結させる」というのは、大きな責任と労力を伴う。

2017年から始まり、体制の変化もあり、疫病で情勢も日々変化する中、一筋縄ではいかなかったはずだ。

でも彼らはいつも私たちをちゃんと”帰して”くれた。

現実を生きる力をお土産に持たせて帰してくれた。

STORYでも、”旅のその先”へ私たちを連れて行ってくれた。

でも今までと異なるのは、私たちがもらうばかりではなくなった事だ。

私たちは先の旅で愛を渡す術を得た。

愛の交換をして終えた旅。

この先はきっと荒野などではない。

勇気を右のポケットに。強く握りしめた希望を手放すことはもうしない。

そのあたたかい希望を手に踏み出せば、そこはきっと花咲く道になるだろう。

 

 

 

 

君に幸あれ

旅を支えたクルーの話をさせてほしい。

 

2017年の9月、「いのちのうた」の後にJr.の渡辺大輝くんへファンレターを出した。

QUARTETTOから彼を認識していたのだが、NEVERLANDでの彼は別人かと思うほどの存在感だった。

続くいのちのうたでのパフォーマンスも素晴らしく、ステージでも円盤でも彼の姿を目で追っていることに気づき、その所作の感想を往復ハガキにしたためた。

 

ミステリアの狂気、あやめの葛藤、勿忘草の人生…彼の紡ぐ表現はファンタジーの柱としてNEWSの旅を支え続けた。

STORYのチャンカパーナで、彼が2番を歌い出した瞬間は文字通り飛び跳ねた。

終盤の歴代衣装では私の一番好きなJr衣装を着ていてとてもうれしかった。

また会えたことが、本当にうれしかった。

 

2021年2月、突然彼からハガキが届いた。

返事が遅くなったことを詫び、また会えることを信じて互いに頑張ろうという穏やかな筆跡と、詳細は伏せるが彼の思いを落とし込んだ”とある作品”が添付されていた。

 

消印は2021年2月1日。

”とある作品”の作成日は2020年の緊急事態宣言期間。

作品から察するに、ずいぶんと前に退所の意向を固めていたのだろう。

そして幾度も延期を重ねたSTORYが遂に開催される運び*1となり、あのハガキを出した。

渡辺担だけではなく2017年以降とんと手紙を出していなかった私にも、値上がりした送料分の切手を貼り足してまで言葉を届けてくれたという事は、本当に「最後のあいさつ」としてハガキを出してくれたのだろう。

STORYオーラスでの彼の卒業の報を聞いて、辻褄があっていくひとひらのハガキの誠実さに胸が苦しい。

寂しい。

彼をNEWSの現場で見れなくなるのはとても寂しい。

でも彼ならたくさんのチャンスをつかんで、きっとすぐにまた会える。

これからも多くの人が、彼の表現に救われるのだろう。

新たな門出を迎える、君に幸あれ!

 

*1:STORY開催決定を知らせるファンクラブメールは2月10日

2020年の私を救った曲たち

2020年、本当に色々*1ありました。

色々あるたび新しい音楽に出会えて、音楽に支えられて、一時期「不要不急」のレッテルを真っ先に貼られたエンタメ業界が全然「不要不急」なんかじゃないぞ!と痛感した年でもありました。

 

そんな、色々あった2020年、私に寄り添ってくれた曲たちを振り返りたいと思います。

 

 

I LOVE..._Official髭男dism


Official髭男dism - I LOVE...[Official Video]

 

2019年紅白、A-Studioでジワジワ好きになって、コロナが急速に広がりはじめ、不穏な空気が流れ始めた2月ごろずっと聴いていた曲。

愛の対象をを絞らない、優しいだけじゃなく抱える葛藤も書く、でも個人ではなく”全”の曲という凄い力と包容力と共感性を持つ不思議な曲ですね。

レプリカばかりが飾られた銀河 カーテンで作られた暗闇

嘆く人も居ない 鼠色の街の中で I LOVE その証を抱きしめて

このフレーズが美しすぎて、お髭の沼にズブるきっかけになりました。

 

ドント・ストップ・ザ・ダンス_フィロソフィーのダンス


フィロソフィーのダンス「ドント・ストップ・ザ・ダンス」MV

 

女子ドル大集合番組:ラガッツェ!でキャズムの壁をブチ抜いたフィロソフィーのダンス

まさにその壁をぶち抜いた姿で彼女らを知り、メジャーデビューの瞬間に立ち会うことができました。

「セカンドキャリアアイドル」「もう腹をくくってるので」と語られる彼女らは、キャリアの長さとか年齢とかとはまた別の、不思議な貫禄がある。

それは彼女たちそれぞれがとても魅力的で、

でもちょっといわゆる「普通*2の女の子」のレールから外れたもので、

それでも「彼女たちのまま」ステージに立てているからであり、

そしてその個性を良しとしそれを望み、

そのままステージに立たせてくれるスタッフとファンのあたたかい愛がとても素敵で。

 Don't  Stop The Dance ひとりじゃ気づけない

Life Is The Dance 私は私

Just Way You Are ありのままでいい

作詞家にこの歌詞を歌わされるのではなく、彼女たちのスタイルがこの歌詞を作詞家に書かせる。そんな強いアイドルがメジャーシーンに殴り込んできてくれてうれしいなあ、もっと見たいなあ、と希望をもてた曲。

 

hope_マカロニえんぴつ


マカロニえんぴつ「hope」 MV

 6月に手越君が去って、やるせない気持ちをずっと抱えて、どうにも消化できないまま。

ぶつける先もない、胸にしまうしかない気持ち。

十三月の風が吹いて 水曜日に熱を出した

大事な時に居ないよね なんだか なんかなあ

 

ベランダから春が射した 理由もなく泣いてしまった

柔らかな嘘を貯める 何故だろう 変われない

 

悲しみのスタートライン 揃わないね

口癖まねしても 君にはなれないや

 

手を繋いでいたい 手を繋いでいたいのだ

僕らは結局それぞれだったよね

それでも それでも

君が好きだ 君が好きだ

さよならばかりの日々の中で

 

悲しい、どうして、さびしい、そしてちょっとの怒り。今もまだ消化できない。

名前の付けられないこの感情の置き場所になるような、そんな曲。

 

ビューティフル_NEWS


NEWS - ビューティフル [Official Music Clip (short ver.)]

 一度は4人で歌う音源をドラマのEDで聴いていたこの曲。

複雑な気持ちには不思議とならなかった。

It's a beautiful day 

いっそうbeautifulで

君がそのままでいるだけで

柔らかいメロディとNEWSの歌声はもちろん、ひねることなく「トン・タン・ト・タ・タン」と誠実にリズムを刻むドラム、優しい優しいベースラインがとても心地良い。

君がそのままでいるだけで。そのままで、そのままで。

 

 新型コロナウイルスが憎い_打首獄門同好会

2020

2020

 

 

ここまでしおらしく書いてきましたが、まあ詰まる所は新型コロナウイルスが憎いんですよね!アイツのせいで!アイツのせいで!!

新型コロナウイルスが憎い

新型コロナウイルスが憎い

新型コロナウイルスが憎い

すこぶる憎い

世界中のひとが抱えてるこの感情、でも負の感情だから小さく呟いていただけのこの感情を、出だしいきなりの8カウント×2でキャッチ―かつ高らかに歌い上げる。

気軽に温泉も行けないし 全然海にも行けないし

夏フェスも祭も全部中止 こんなはずじゃなかった2020

ほんとだよ、全くだよ!!

新型コロナウイルスが憎い

新型コロナウイルスが憎い

 新型コロナウイルス急速拡大により、頑張って回った全国ツアーのオーラスだけ急遽中止、赤字という血を垂れ流しながら急遽配信ライブに切り替え、オープニングで高らかにブチ上げたこの曲。

 しかし この音は止めてなるものか

やれライブは不要不急だなんだ言われる中、彼らの音はとまらなかった。いくつも曲を作って公開を続けてめっちゃカッコよかった。


打首獄門同好会「明日の計画」

ガマンした分 めっちゃ美味いもの食べたい

しんどかった分 めっちゃ楽しくカンパイしたい

つかれちゃった分 めっちゃ癒される旅したい

つらかった分 めっちゃ幸せに過ごしたい

 

まさか生活系ラウドロックで涙が出る日がくるとは。みんな思ったより重症ですよ。

だから歌おう。歌っちゃおう。

 

みんなで一緒に歌える日が、早く来ますように。

みんな頑張ったね2020年、2021年もよろしくね。

 

 

*1:新コロは言わずもがな、ブリリアンが解散したり、体調くずしたり、NEWSが人数減ったり、ライブが中止になったり、人に会えなくなったり…

*2:しかしこの「普通」は限りなく一般大衆の「理想」に近い意味を持つ

秋までに色々やるわ。

なんか秋にイベントを計画してくれているらしい。

楽しいイベントらしいので、楽しく過ごせるように秋まで色々やっていきたいと思う。

 

 

①痩せる

ステイホームで太ったぶんをこの一か月で元に戻すことはできたので、このまま続けてまだ沢山ついてる肉を落としていこう~。

なんかね、お腹にでっぷりついてたお肉の側面は落ちてきたの。正面から見るとくびれっぽく見えるけど、腹直筋の上のお肉の標高が変わらないので横から見るとDA・I・NA・SHI!

あとは二の腕と足。太ももをいい加減どうにかしなければいけない。太ももも落ちてきてはいるけど、頑固な大転子部分が居座り続けてるので、減ったとこ残ってるとこの差がすごい。ある意味メリハリボディ。頑固なとこは親の仇か!というくらい揉んでやらぁ。

ごはんは朝・昼は好きに食べてる。活動しないといけないからね。夜は19時までに野菜とプロテインとって、そっからは水分だけにしてる。最初しんどかったけど、お酒を断てば全然いけるなと気づいたのでついでにお酒もやめている。お酒飲むとおつまみ作っちゃうから。。

今のところ上記の食事のとり方とタバタ式トレーニング、たけまりさんの足パカ他各種筋トレ動画を毎日やって順調に痩せてるので、継続することとする。


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【地獄の9分】寝たままだけど超きつい!足パカで脚やせとお腹痩せして新生活を迎えよう!【痩せるダンスダイエット】【#家で一緒にやってみよう】

 

②おいしいプロテインを探す

いまザバスのウエイトダウンのを飲んでいますが、もっとタンパク質含有量多くて色んな栄養素入ってるお手頃プロテイン無いかな~と探しています。

 ↓今飲んでるやつ。安くてそこそこ。

明治 ザバス ウェイトダウン ヨーグルト風味【50食分】 1,050g

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 ウェリナのプロテインがおいしくて良いってのは知ってるけどちょっと高い…甘くないやつでおすすめがあったらぜひ教えてほしい。

 

③いろんな音楽を聴く

今年、サブスクで髭男フィロのスにはまり良い音楽生活を過ごせているし、何より世の中にはいっぱい良い曲があるなあ、という当たり前の事に改めて気づいたので積極的に手を広げています。

数年前は洋楽ばっかり聞いてましたが、邦楽も面白いな~。髭男のおかげでリズム隊熱が再爆発しているので、リズム隊がシブい曲がささりがち。

マカロニえんぴつ、夜の本気ダンス、omoinotake、Koochewsen、打首獄門同好会が最近の気になるバンド。サブスクのライブラリをどんどん増やすぞ~。

 

④フェスの準備をする

色んな音楽を聴いているとフェス行きたい欲がグイグイ上がってきたので、来年のメトロックに照準を合わせ、ちまちま準備していこうかな。

梅雨に入ったこともあり、レインポンチョを新調しました。

www.amazon.co.jp

これ買ったの~かわいい!でも届いたばっかりで変なにおいしてるから今まさに干してる。玄関がくさい。

あとは帽子とスパッツとボディバッグかな。あと何がいるかな。一緒に行ってくれる人だな。腐れ縁フレンズを一年かけて口説くかな。

 

⑤カレーのバリエーションを増やす

最近玉ねぎとスパイスの扱いに慣れてきたので、チキンマサラ以外のカレーも作れるようになりたい。個人的にはインド・ネパールのカレーよりスリランカカレーの方が好きなので、そっちに手を出してみようかと画策中。

でもな~私ナンを焼く天才でもあるんだよな~~~スリランカカレーは米なんだよな~~~~ということでどっちも作るわ。まずはアショカさん*1に弟子入りしたい。

 

 

私の歩く荒野はきっと楽しいところだから、楽しく荒野に種をまいて楽しく秋に収穫したいな。そりゃあ悲しくないわけじゃないけど、その気持ちも否定しないけど、涙の再出発という物語性よりも、地続きの一歩を踏み出したいなあ。

 

ああ、お腹すいた。

明日は何を食べようかな。

 

 

*1:アショカレーまっっじで美味しいから是非おとりよせして!!

www.47club.jp

君に幸あれ、私は荒野を行く

EPCOTIAのオーラス、サプライズを受け子供のように泣いた彼を見てとても安堵した覚えがある。

あぁやっと私たちの前で泣けるようになったんだな、これで大丈夫だな、と。

でも実際はきっと本音の10%も私たちには出していなかったんだろうな。出したくても出せなかったのか、出さないのが信念なのか、出さないのが色々なものを守る術だったのか、、たぶんどれも正解だと思うけどホントのところはわからない。わからない。

 

今のところ、その選択をした理由はわからない。メンバーとどんな話をしたのかもわからない。

分かってるのは、NEWSの3人、3人、、あぁもう3人なのか、3人なんだな、そう、NEWSの3人は私達と同じ祈りをしていたこと、この先も荒野を歩いて行くということ。

 

私はまだなんかよくわかんないけど、NEWSと荒野を歩いていく事にする。

その先にあるものも、その先の自分の気持ちがどうなるかもわかんないけど、荒野を歩くと決めた。それ以外の選択肢は浮かんでこなかった。

 

シゲがさ、「皆さんの思いを〜背負えるだけ背負って、荒野を進んでいきます」なんて言ってたけどさ、バカ!このばかやろうが!!

こちとら幸か不幸か場数を踏んだたくましい子猫ちゃんなんだよ!

ぬぁーに自分だけで背負おうとしてるんだよバーカバーカバーカ!!

自分の思いは自分で背負ったるわ!!!

ついでにクワかついでバッタ払いのけながら耕してやらぁ!!

荒野も使いようによっては都市にも花畑にもなるって、シムシティ牧場物語で勉強したから!!大丈夫!!!

 

だから同じラインで歩かせてくれよ。

もうNEWSの背中がたくましいのは知ってるよ。

今度は並んで、手を握って歩きたいよ。

 

 

そして別の道を歩む君へ。

きっと君にこれから有象無象のたくさんの人が寄ってくる。どうかそこでの選択だけは間違わないで。

あとできれば過去を否定しないで。私たちは確かに幸せだったから。

何より、健やかに、幸せに生きて。

 

 

正直、私は最後まで君のことがわからなかった。

今後私が君をどう受け止めるかもわからない。

「いつか戻ってきたっていいんだからね」という言葉をTwitterに落とせなかったこの戸惑いもわからない。

今ここに綴る私の気持ちが正解かもわからない。

 

わからない、わからない、わからない。

 

この世はわからない事だらけだ。

 

何もかもわからないけど、ジリジリと手のひらを焼く希望の痛みで意識をつなぎながら、私は荒野を歩く。

魂に哲学のビートを刻めよ ~フィロソフィーのダンス~

新コロが話題だけでなく日々の楽しみ全てそして命までもかっさらってくなか、私のハートは新たな沼にさらわれていきました。この春二つ目の沼*1ですね、おめでとうございます。やっぱり弱ってるときにはエンターテインメントが一番効くなあ。エンタメは不要不急なんかじゃないよ、私にとっては生命維持装置だよ。

 

 

出会い

それはあまりの疲れでくさくさしながら風呂に籠城しているときでした。

髪を洗いながらたまたまTVをつけて、たまたま流れていたこの番組で、

www.nhk.or.jp

「ファンクを歌うアイドル!ファンクは歌が上手くないと歌えない!」的な紹介コメントがシャンプー中に耳に入り、泡を流して視界に飛び込んできた真っ赤なベロアの四人組。

どこかハロプロみを感じる*2、でもただハロプロをなぞっただけではない黒めのビートが気になって湯舟で次の曲に備える。そして始まる、「シスター」。


フィロソフィーのダンス/シスター(ライブ・アット・スタジオ・コースト)

アンニュイな歌い出し、メロウなメロディ、「ママには聞けない 長い髪の天使」「最初からぜんぶ『悪いこと』?」という一筋縄ではいかない非常に、非常に”シスター”な歌詞、なんだかスキャンダラスだけどいやらしさのないイノセントセクシーな振り付け、なによりこの難曲を”ものにしてる”感に血がたぎり、せっかくためたお湯を迷わず捨て風呂を飛び出し、びしょびしょで興奮のままツイートをしたのでした。

 

わーわー大さわぎして、

 

まさかのご本人に御指南いただいた。秒で買った。

シスター

シスター

  • 発売日: 2019/11/18
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

イヤホンで聴いたらそれはそれは甘美で、トリートメントを忘れてギシギシになった髪のことなぞ露ほども気にならないくらい熱い何かに満たされる音楽体験で、仕事だのコロナだのに奪われた血潮を取り戻すような感覚でした。

その後むさぼるようにYoutubeを警邏して楽曲の良さに足をとられ、どっぷりとフィロソフィーのダンスの沼へと沈んでいった次第です。

配信で気に入った曲をいくつか買い、ついにAmazonMusicのプライム会員に格上げ登録し、AmaMuで今までのアルバムを聴いていますがやっぱりもっといい音で聴きたいので近いうちに盤も買う。そして何より毛穴から曲を、歌を、エネルギーを摂取したいからライブに行ってみたい。行きたい。早く行きたい!!!

 

3月末までの限定で、昨年やったツアーのファイナルの様子を40分ほどYoutubeで公開してくれてたんですけど、それがも~~~~~~~~~~~すごく良くて。曲がいい、歌がいい、歌が激ウマいのはもちろんですが、メンバーもサポートミュージシャンもファンもみんなファンキーで心から楽しんでいて、「フィロソフィーのダンス」というコンテンツを楽しもうとする全てのひとを愛する空間がそこにあって、とてもとても素敵なライブでした。あれは盤になるのかな?盤にしてね、すぐに買うから配るから。

 

 具合が悪くなるくらい曲が良い

見出しの通りなんですが、ほんと曲が良すぎてバイタルに影響が出ます。

色んなジャンルを聴きますが、なんだかんだ魂の本籍をR&Bとファンクとガタメキラに置く者としては「なんで今まで知らなかったの!!私のバカ!!!!」と雨の中叫びたいくらいドンズバな曲ばっかり。

たぶんゴスの「Dressed up to the Nines」が好きな人は絶対好きなやつ。「Reflections」とか、「愛のシューティングスター」とか。

Dressed up to the Nines

Dressed up to the Nines

 

 あとタイトル表記が基本カタカナなのも良いよね、洋楽盤みたいで。私は中二の時みんながこぞってアヴリル・ラヴィーンを聴く中、ひとりミシェル・ブランチを聴いてたタイプです。HotelPaperは名盤~~なんかその近辺の匂いがする気がする、フィロのスも。

 

以下、現時点で好きな曲を公式チャンネルから貼っていきます!

ヒューリスティック・シティ


フィロソフィーのダンス/ヒューリスティック・シティ、ミュージック・ビデオ

歌い出しからアレンジからコーラスから歌詞から何から何までもう優勝。いちばン好き。全部いい、全部いい、大好き、この曲で人生を終えたい。

 

ダンス・オア・ダンス


フィロソフィーのダンス/ダンス・オア・ダンス、ミュージック・ビデオ

KAWAII~~~~~~たのしい~~~~~~~衣装もいい~~~~~~~~~~~!

人生には二つの選択肢しかありません!!踊るか、踊るか!!!!!

 

ダンス・ファウンダー


フィロソフィーのダンス/ ダンス・ファウンダー(リ・ボーカル&シングル・ミックス)

諸々ぜんぶツボなんだけど、SPEED感あふれるパートで ガッシ!ボカッ! アタシは死んだ。どの世代をも愛せてないと表現できないMVですよね、すばら~~~

「新しいダンスを踊らせてあげる」という歌詞の説得力がすごい。ライブで生で聴きたい、私の下手なステップでも肯定してもらえそう。

音楽に目覚めてからというものリズム隊に心臓を預けてるので、イントロの ベーンベーンベーンベーンドッドッで浄土に行ける。ダンス・ファウンダーは世界でもっともお手軽な往生法のひとつ。

 

ライク・ア・ゾンビ

youtu.be

フィロソフィーと銘打ってるだけに、前述の曲たちも卒なく哲学を語る歌詞が多くて。

そんな中これは特に上手くって、おそらく心の哲学哲学的ゾンビ*3を主題にしていると思うのですが、ちょっと若めのこの議論を歌詞に載せてたり、哲学的ゾンビだけでなくゾンビ映画のモチーフもしっかり自然に取り入れてオシャレでキャッチ―に仕上げる多重ミーニングな曲になっててとんでもないな!!!!と衝撃でした。

曲と詞が良いだけじゃなく、

「こんなんじゃないconversation~」のソウルフルなサビ前のタメとか、

サビのふたりののびやかだけど切れのいい語尾感からくるリズム感とか、

「逃げて逃げてどこにいっても~」のメランコリとロマンスのるつぼな感じとか、歌い手4人の表現力のおかげで魅力の首都高速爆走案件になってる。好き。

 

 アイム・アフター・タイム


フィロソフィーのダンス「アイム・アフター・タイム」MV

 めちゃくちゃオシャレな曲だけど、これ若い作曲家さんが「なんとなく作ってたらできちゃった」的なご発言をされたと小耳に挟んだんですがマジ?天才が過ぎるでしょ、カルピスギフト贈らせて!

日本のエンタメも将来安泰ですなあ、いっぱい課金したい。

 

どの曲も良いからもっと貼りたいけど、これで最後。

ライブいいなあ。フィロのスの4人も、オーディエンスも良い熱。

 ライブ・ライフ

www.youtube.com

 

女子ドルをフォローするということ

それはTLに唐突に自撮りが投下されるということ。

女子ドルのアカウントをフォローするの初めて*4なので、愉快なおたくどもと「Prost!!!」とゴンゴンビールジョッキをぶつけ合ってるようなTLに、なんと表現したいいんでしょうか、ぷるぷるとうるおいに満ちたツイートが滑り込んでくるので毎回新鮮にびっくりする。

かわいい子は食べてるだけでかわいいんだな…

俺、来世はマリリに生まれてバッサバッサと人生無双するんだ………

 

 

 

とりあえず初期衝動のまま書き綴ってみました。

春はやっぱり出会いの季節、新しい沼もいい湯です。

改めてこの良い出会いをくれたRAGAZZE!に感謝申し上げたい。4月11日の拡大版SPも見ます!!

あと哲学をもういちど齧りたくなって、名著「ソフィーの世界」を20年ぶりに買い直しました。おたくってそういうトコあるよね。

 

あーあーー早くライブに行きたいな。

エンタメも演者の皆さんもスタッフさんもおたく達も、みんなみんな健やかに過ごせますように。

 

*1:この春ひとつめの沼:免疫力を高めるバンド:Official髭男dism - マカロニ。

*2:のちにハロプロへのオマージュも含む楽曲であることを知る:

*3:一見ふつうの人間と同じだけど、主観的な意識を全く持っていない思考実験上の人間のこと。クオリアを持たぬ人間を我々は人間と認識できるのか?

*4:Perfumeは個人のアカウントがないので

ブリリアンへ 愛を込めて

2020年3月10日、ブリリアンが解散した。

 

最近の雰囲気とかからなんとなく予想はしていた。元々芸人というのも芸能界に入る手段のひとつのようだったし。

だから解散の発表もそんなに驚きはしなかった。

解散したってコージとダイキは友達でいるだろうし、関係性は変わらない。お互いやりたい事が明確になっている今、芸人というステータスはもはや二人には必須ではなくなっている。

 

 

ただダイキのインスタで、ブリリアンの今までの写真を見たらやっぱり寂しい。

悩みながらの下積みを経て、おもしろ荘からスターダムを駆けのぼって時の人になり、たくさん素敵な経験をさせてもらって、沢山の人に可愛がられて、本当に愛おしい時間だったな。

 

寂しい、寂しいけれど、悲しくはない。

やりたい事をやるための解散だから。

そして解散を選べたのは、お互いを認めあえているから。

 

これからもテレビで、映画で、劇場で、球場で、二人に会えるのを楽しみにしています。

 

 

STORYが怖かった私へ

お題「NEWSアルバム『STORY』レビュー」

 

私はSTORYが怖かった。

①NEVERLANDから本格的に始まったコンセプト強めのファンタジー路線、アルバムが出るたびハマる世界観、それがこの「STORY」で最後になってしまうこと。

②「圧倒的リアル」と打ち出され、ファンから手書き文字や音声、自分のストーリーをつのっていること。

どちらも怖かったけど、どちらかといえば②が怖くてしかたがなかった。

私はNEWSの創るものが好きだったのに、私たちの声なんていらないのに。夢を見せてよ。それを求めてるんだよ、それが私があなたたちにお金と時間を費やす理由だよ。

先行で世に放たれていた「SUPER STAR」も、ラジオで流れた表題曲「STORY」も、少プレで披露された「STAY WITH ME」も、正直「ふうん・・・」くらいでしっくりこなかったのもある。

とにかくすごく楽しみで、すごく怖くて、新しい沼に飛び込んだばかりというのもあって、『STORYは私にとって”ひとつの区切り”になってしまうかもしれない』という不安も渦巻いていた。

 

フラゲ日は忙しいのを理由にブックレットだけ読んだ。

その内容に、「私たちはちゃんとNEWSに見守られていた」と鳥肌が立つ。

今まで興奮と共に垂れ流していた私たちの考察を公式としてちゃんと拾っている、この数年、彼らは私たちと確かに共にあった。

それでもちょっと勇気がでなくて、音源は聞けなかった。忙しいことを理由に髭男のYoutubeを見ていた。在宅勤務でたっぷり時間はあったのに。

 

発売日。

意を決してCDを取り込む。Xperiaに転送する。6年の仲の相棒、MDR-NWBT20N Pを接続。

 

 私はこのイヤホンを愛している。

高いのから安いのまでいくつか試したけれど、これが価格に対し音質の良さがずば抜けている。音が立体になり、頭のなかで分解される心地よさをお手頃価格で体験できる、この数年で一番付き合いの長い相棒。この子のおかげでハマれた音楽は数しれず、この子を通して音楽に救われてきた。

 

相棒が奏でた音は、うじうじと指先でこねくり回していたSTORYへの不安や迷いを一瞬で吹き飛ばした。STORYには、いつもと変わらぬNEWSの音と、変わらぬファンタジーがあった。

 

全然しっくり来ていなかった「SUPER STAR」の脳梁に落ちる四つ打ちベース、脳天をつきぬけるオケ、左耳に駆け抜けるアコギ。

立体的に展開される音に乗せ脳をまっすぐ横断するテゴチャンの高音、髄膜を包むまっすーの声、上あごに染み入る慶ちゃんの低音、ふわふわと運動野をめぐるシゲの声。

あんなに「サッカーソングはあんまり馴染まないなあ」なんて何度もTVを見て思っていたSUPER STARが、こんなにも感動的なものだったなんて。

変わらぬ曲へのこだわり、音のつくりを前にしたら、①も②も不安ですらなくなっていた。

 

「何度でも」、「STAY WITH ME」での、NEVERLANDから比べたらずっとぐっと伸びた表現力に、楽しかっただけではないこの数年の苦みが滲む。

 

「Perfect Lover」の曲のオシャレさをさらりをこなせるその軽やかさ。

 

「Love Story」で交換する愛のメロディ。

 

エス」のスキャンダラスで強引な渦、真綿で喉元を締めるようなベースライン、内耳を狂わす吐息。

 

「君の言葉に笑みを」に問答無用で用意された私たちのパート。

 

「クローバー」の、あけっぴろげになる彼らの心臓。

 

「NEW STORY」で降りたつ真っ白な道。

 

夢の国を出て、宇宙を旅して、想像の世界を通り抜けたどり着いたのはNEWSの”内臓”だった。

普通は決して他人には見せることのない、見せるのを躊躇うはずの”内臓”を躊躇なく、丁寧に魅せる。この「STORY」というアルバムは、エンタテインメントに生きるファンタジーであるNEWSの究極のリアルであり、私たちとつないだ手のぬくもりを確かめるものだった。

 

 

今回、僭越ながら「君の言葉に笑みを」に私の声が採用された。

 

「これが私の夢。」

 

実際に送った音声の8割*1がカットされた上で使われたこの言葉。

素材として使い易いセリフであるが故に採用されたのであろうが、なんだかとても灌漑深かった。もちろん自分の声が使われたという下駄は履いているけれど、なんだろう、NEWSとしての夢、もちろんそれは大前提としたうえで、NEWSはちゃんと私たちの夢に、人生に”共にあろう”としてくれているんだな、と、この曲を勝手に解釈している。

 

こうやって”リアル”に、その体温を感じるリアルなアルバムだけど、圧倒的に”ファンタジー”でもある。

張り巡らされた回収されてない伏線があるのはもちろん、真っ白な空間でべったりと手を濡らす彼らの血の滴る内臓を握らされるようなその感覚は、まぎれもなくファンタジーだ。

「STORY」というアルバムで彼らのはらわたを通った私たちは、また新たなファンタジーへ歩みを進める。4つの旅の先には、また新しい旅がある。もう怖いものは何もない。この先の景色も、きっとまだ見たことない景色ばかり広がっているのだろう。

もう何も怖がることはない。私の人生は、彼らと共にある。

 

 

STORY (通常盤) (CDのみ)

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  • アーティスト:NEWS
  • 発売日: 2020/03/04
  • メディア: CD
 
STORY (初回盤) (CD+DVD)

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  • アーティスト:NEWS
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*1:送ったのは「おばあちゃんになっても、東京ドームでペンライトを振りたい!これが私の夢。」

免疫力を高めるバンド:Official髭男dism

また新たな沼発見~。

たいてい新沼をつま先でチョンチョンするときって精神衛生状態が良くない時なので、仕事でもプライベートでも社会でも色んな事が起きてて弱ってる今、”なんだかすごく健全なもの”に惹かれるというのは必然。良質なエンタメで免疫力上げていこ。

 

昨年末にバズったこちらのnote、

note.com

この名文からも分かるように”何者をもおいていかない包容力と安心感”は時代に合致してるよなあ、としみじみ感じています。そりゃチケット取れねぇわ。この人も無理とか言いながら、髭男に書いてもらった卒業アルバムの寄せ書きを何回も読み返すタイプでしょ。わかる。

 

髭男、名前も曲も知ってたしいいバンドってのは知ってたんですけど、沼チョンする決定的きっかけをつらつら書いてみようと思います。

 

 

深夜にジェンガやってた

疲れ果てて唯一の自分の時間になってる深夜の風呂で、なんとなく見てた音楽番組でジェンガしてたんですよね、髭男とダウンタウンが。

「クリエイティブなジェンガ!」とかいって普通と違う組み方していって、最後に言いだしっぺの人がガシャーーン!!と倒してダウンタウンに「何やおまえ!!!」と怒られる流れがめちゃくちゃ心に沁みた。この瞬間から「ちゃんと見なきゃいけないバンドだな」と認識した気がする、なんでかわからんけど。いまだにあれが何の番組だったかがわからない・・・でも圧倒的平和タイムだった、もっかい見たい。

 

サブスクに楽曲がある

まー自分の時間がとにかく無いので、だいたい家事しながらアマプラ音楽聞いてるんですけど、「流行りの曲」カテゴリで聴いてたときに出てきたんですよね。まあ事実流行ってたし。

最新アルバムもかなり曲が充実してて有難え~~~~と合掌しつつ、とある日通勤時間にイヤホンで聞いてみたら曲の構成がヤバイ。こんな複雑なラインが組み合わさってたのか!!と、ただの流行りの曲という認識だったPretenderの印象がひっくり返りました。サビの構成とんでもないでしょ、「君の運命の人は僕じゃない「じゃない」付近の裏のシンセのラインがヤバイ。良いイヤホンで聞いてくれ頼む。そんで頭のなかで分解して線にしてみな、感動するから。

あとついでにメンバー全員スキルメンなのもヤバイ。メンバーみんながだいたいの楽器ひけるし歌うまいし、教員免許持ってたりするって設定盛りすぎじゃありません?時代が時代なら神童ですよ、今の時代でも神童ですけど。

 

Youtubeが秀逸

公式チャンネルの選曲とかタイミングが凄まじく良い。ドキュメンタリーの中身からスタッフさんに愛されてるのが感じ取れるのも良き。

自分用メモがてら、私の好きな動画貼っていきますね。

 

脳みそみせてくれてThank youじゃん


[制作ドキュメント]Official髭男dism - ノーダウト


[制作ドキュメント]Official髭男dism - Pretender

おエ~~~~~~~たまんねぇな!!!(←頭の良い男の脳みそを覗くの大好き芸人)

っていうかドトール。こんどドトール行こ。

これはゴスペラーズ好きな人は刺さるやつですね。あと加藤シゲアキ好きな人。私の知ってる髭男好きな奴NEWS育ち 大体シゲ担 YoYo!!

 

グリーンの"ゲラッ"


Official髭男dism - ブラザーズ[Official Live Video]

これ魅力が全部詰まってると思うんですけど、

演奏力・アレンジ力はもちろんのこと、Slide away!!のとこのファンの対応力と声量がNEWS担のそれと同じ。既視感。ドラムソロの前にみんながシュッとかがむのはNEWSコンのJr紹介のときのあれ。既視感。あと03:01あたりの楢崎さんの笑顔を見た瞬間、僕の魂が「課金したい」と叫んでサブスク脱却即ダウンロード購入耳が幸せ実質無料ありがとうありがとう、とても心地の良い沼ですね。

 

なーらーんーで~立っている(3人)


Official髭男dism - Stand By You (Acoustic ver.)[Official Video]

アレンジやばいね一発撮りなんだってさ、手フェチのあなたにもおすすめ。

あと息を切らしているハッハッ←が好きです。

 

この音源も買わせてください


Official髭男dism - Pretender (Acoustic ver.)[Official Video]

踊れboom,boom,トーキョーガールの配信のとこだね~~~こっちの音源もほしい~~~~~~~~~~~~~~

 

やんごとなきマイクスタンド回しと02:26のスキップ


Official髭男dism - FIRE GROUND[Official Live Video]

全体的にすごいけど、健全さがにじみ出るマイクスタンドアクション(※但し歌詞に反して360度回転)とスキップで全くブレないお歌がハロプロみある。

 

番外編


【歌い方】Pretender / Official髭男dism (難易度S)【歌が上手くなる歌唱分析シリーズ】

これ見るとすごい事やってるんだな~って思うよね~神解説~~アタシ女だけどこれ歌えないわよ、地獄。がんばろ(息)。ムズッ!!

 

箱推しなんですけど

私、箱推しできる箱じゃないと推せないタイプなのでもちろん髭男も箱推しなんですけど、魂が課金欲を叫んでからというもの、楢崎さんが好きですね。いっつもニコニコしてるゼミの先輩ポジで欲しい。なんか研究室の窓際でバイト先で余ったお中元のハムをかじってそうじゃん、好き。

 

新曲もめっちゃ良い曲ですね~


Official髭男dism - I LOVE...[Official Video]

ずっと聴いてる~~MVも好き。今という時代を感じる~。

「こんな鮮やか色彩に」の音の着地どころが好きですね~~~

次ライブあるときは行きたいな。ファンクラブ入りますね。彼らがこれからも楽しみながら優しい音楽を作りつづけられますように。良質な課金先に出会えた奇跡に感謝感謝シェイシェイシェンロン~~~~

 

I LOVE...

I LOVE...

  • 発売日: 2020/02/12
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 このジャケット、テゴチャンの”あなた”MVだなって思ったひとは正直に挙手しような。